中耳炎

中耳炎は子供に多く見られる病気ですが、大人も発症します。
「中耳」とは耳の鼓膜から奥の部分を指す名称であり、中耳炎は「中耳」で起こる炎症の総称です。主な症状は耳の痛みや発熱ですが、場合によっては耳鳴りや難聴を伴うこともあります。

中耳炎の種類・治療法

中耳炎の種類は、大きく分けて以下の4つです。

■急性中耳炎
耳官から侵入した細菌やウイルスが中耳に感染することで発症します。風邪を引いたときに、鼻、喉にある菌が耳官を通って中耳に感染するケースもあります。
主な症状は、耳痛、耳鳴り、耳の閉塞感、難聴、発熱です。鼓膜が破れ、鼓膜の奥に溜まっていた液体が外に流れ出る耳漏も起こります。

【治療方法】
細菌の増殖を防ぎ、死滅せさる抗生物質や、発熱や痛みを抑える解熱消炎鎮痛剤を服用します。炎症を抑えるための点耳薬を使用することもあります。
耳漏がある場合は耳を清拭し、液体が溜まっている場合は、鼓膜を切開して膿を出す処置を行います。

■滲出性中耳炎
中耳に液体が溜まることによって発症します。耳官のはたらきである、中耳の圧を調整したり、中耳に溜まった分泌液を上咽頭に排出する機能に障害が起きることが原因です。
急性中耳炎を発症した後に発症する場合があります。子供が症状を自覚することは難しいそうですが、大人は液体が溜まっていることを自覚できます。難聴や耳鳴りを引き起こします。

【治療方法】
耳官のはたらきを正常にするために、うっ血除去剤や抗ヒスタミン薬でうっ血を改善します。耳官から空気を送り込んで、通りを良くする耳官通気や、溜まった液体を排出させる鼓膜切開、鼓膜チューブ留置術といった治療方法があります。

■慢性中耳炎
急性中耳炎を発症し、適切な治療を受けなかったことが原因で発症します。痛みはないのですが、鼓膜に穴が開いたままになり、耳鳴りや耳漏、難聴を引き起こします。

【治療方法】
局所処置、点耳薬などで耳漏を防ぎます。細菌感染を繰り返している場合は、細菌検査を行います。
また、中耳腔の耳小骨が正常な場合は、鼓膜を接着する手術を日帰りで行うことができます。耳小骨が音を届けられないといった異常がある場合は、耳小骨の再建手術を行います。

■真珠腫性中耳炎
慢性中耳炎の一種で、鼓膜の上皮が中耳に侵入し、袋状に膨らみ、周囲の骨を破壊します。詳しい原因は不明です。悪化するにつれて耳鳴り、難聴、めまい、顔面麻痺といった症状が起こる危険な中耳炎なので、一刻も早く治療を受ける必要があります。

【治療方法】
膨らみが小さい時は、手術用顕微鏡を使って観察しながら取り除くことができます。耳小骨の再建など複雑な手術を行う場合は、1泊2日程度の入院が必要です。